鄭 媛英 / jung wonyoung
経歴 |
2004年 | ソウル大学校(Seoul National University)地球科学教育学士 |
2006年 | ソウル大学校(Seoul National University)環境教育/碩士 |
2007年 | 韓国教育課程評価院 委嘱研究員 多文化教育 |
2010年 | ソウル大学校(Seoul National University) 環境教育/博士 |
2010年~ | ソウル大学校 地球科学教育科 研修研究員 |
研究テーマ
日本と韓国の学校及び学校外の環境教育特徴比較
―教科書と自然史博物館を素材として―
1980年代後半、韓国で環境教育が本格的に議論されはじめて以来、
韓国は日本の持っている環境教育に関する理論的、実践的、制度的な経験を学んで適用してきたが、
実際的な比較研究は大変制限的な実情だ。
本研究では日本と韓国の学校環境教育及び学校外の環境学習を比較し、
社会文化的な脈略が環境学習に及ぼす影響を調べようと思う。
1)教科を通した学校環境教育比較
・内容: 日本の科学教科書と韓国の科学教科書内の環境に関連した章の言語的特徴を比較する。
そして、韓国の環境教科書内の同一主題の章と合わせて言語的特徴を比較する。
・方法: Halliday(1993)が提案した6つの科学言語の特徴を基にして
教科書内のテクストを分析、比較して、比較結果について
日本と韓国の科学及び環境科目担当の教師等に検討してもらう。
・参照点: 教科書の確保及び翻訳の可能性を考慮し、
一部の章については中国との比較も並行できる方法を模索する。
2)非形式環境学習形態比較
・内容: 日本の自然史博物館、科学館、自然学校など、
環境教育の関連施設の中で適切な類型を選んで、
日本語の分らない韓国人たちのみによる観覧形態を分析することで、
自然史博物館にテクスト(written language) 以外、意思疎通の媒体にはどういうのがあり、
これらが学習にどのような影響を及ぼして作用するかに関して調べる。
・方法: 日本の自然史博物館に訪れた韓国人観光客、
あるいは韓国人学生を渉外して自然史博物館の観覧様子を撮り、
視聴後の会話分析を通じて学習形態を調べる。
・参照点: 今後、韓国を訪問した日本人の観覧様子を類似した方式で分析して比較できる。
3)教科を通した学校環境教育比較
・同じ内容分野の科学科目の教科書テクストの比較を通じては、
韓国と日本という社会文化的な特殊性が言語的特徴にどのように反映されるか、
あるいは社会文化的な特殊性に関係なく内容分野の固有の言語的特徴が発見されるのか、
ということが分かる。
・環境教科書のテクストとの比較を通じては、
社会文化的な特性を超えて環境領域と科学領域の間に生じ得る領域の差異によって
言語的特徴が発見されるか、ということが分かる。
そして、それは日本独自の環境教科書の開発に手掛かりを与えられよう。